
なんで私ばかり、上司からパワハラに遭うんだろう。
もしかして、自分が悪いのかな。
と仕事でパワハラに悩んでいませんか?
私もかつて営業職時代、毎日のように上司から理不尽な叱責を受け、自分を責め続ける日々を送っていました。
HSP(繊細な気質)である私は、周囲の空気を読みすぎ、反論もできず、心も体もボロボロになっていきました。
その結果、うつ状態になり、休職・退職をすることに…


今だからわかるのですが、HSPの人は、パワハラのターゲットになりやすい特徴があります。
だからこそ、その特性を知ることがとても大切です。
この記事では、
- パワハラされやすい人の特徴
- HSPがターゲットにされやすい理由
- 私が会社を辞めて、パワハラから抜け出した結果
を、体験談を交えながらわかりやすく解説していきます。
「パワハラで苦しい」「今の環境から逃げたい」という方の参考になると思います。



ぜひ最後までご覧ください。
パワハラの定義と具体例


ここでは、「パワハラとはどんな状態が該当するのか?」「あなたの状況がパワハラに該当するのか?」を具体的に見ていきましょう。
職場のパワハラ3要件
パワハラとは、法律上、次の3つの要件を満たした場合に成立するとされています。
- 優越的な関係を背景とした
- 業務上必要かつ相当な範囲を超えた言動により
- 就業環境を害すること(身体的もしくは精神的な苦痛を与えること)
「優越的な関係」とは、たとえば「上司から部下」というわかりやすい上下関係だけでなく、
- 専門知識に優れた部下から、知識のない上司への攻撃
- 正社員から契約社員への差別的な扱い
など、何らかの優位性があれば成り立つとされています。
一方で、業務上必要な範囲内での注意や指導(たとえば仕事のミスを正しく指摘するなど)は、たとえ受けた側が不満を感じたとしても、パワハラにはあたりません。
「業務に必要な指導」と「人格否定や嫌がらせ」は、しっかり区別されるということです。
具体的パワハラ行為の例
パワハラには、さまざまなタイプの行為が含まれます。
代表的なものを簡単にまとめます。
- 身体的な攻撃……殴る、蹴る、物を投げつける
- 精神的な攻撃……皆の前で人格を否定する発言を繰り返す
- 人間関係からの切り離し……1人だけ会議や飲み会に呼ばない、無視する
- 過大な要求……達成不可能なノルマを押しつける、業務とは関係ない私用を強制する
- 過小な要求……営業職なのに、倉庫掃除や草むしりだけをさせる
- 個人のプライバシー侵害……恋愛・結婚について執拗に聞く、勝手にロッカーやカバンを開ける
ちなみに私は、下記のような行為を受けていました。
- 営業所全員の前で叱られる
- 自分の挨拶だけ無視
- 業務時間外に仕事を強要される



今改めて考えても、パワハラに該当していたなと思います。
パワハラされやすい人の特徴とは?【当てはまるかチェック】


パワハラに悩む人には、実はある共通した特徴があります。
結論から言うと、「自己主張が苦手」「相手に合わせすぎる」など、優しさや生真面目さが裏目に出てしまうケースが多いのです。
なぜなら、パワハラをする側は、反撃されなさそうな人、言い返さない人を無意識に選ぶ傾向があるからです。
ここでは、「パワハラされやすい人の5つの特徴」を紹介します。



自分に当てはまるものがないか、ぜひチェックしてみてください。
① 自己主張が苦手で「NO」が言えない
パワハラされやすい人の大きな特徴の一つは、「NO」と言えないことです。
無理な仕事を押し付けられても、「仕方ない」と受け入れてしまった経験はありませんか?
こうした態度は、「何を言っても反撃されない」と思わせ、ターゲットにされるリスクを高めてしまいます。
たとえば、他の人なら断るような無茶な依頼でも、あなたが黙って引き受けてしまうと、さらにエスカレートする可能性があるのです。
② 優しすぎて、断ることに罪悪感を覚える
「断ったら嫌われるかも」「申し訳ない気持ちになる」そんなふうに感じる優しい人も、パワハラに巻き込まれやすいです。
例えば、休日出勤を頼まれたとき、本当は無理なのに「断ったら悪いかも」と思って引き受けたことはありませんか?
優しさから相手を優先し続けると、「この人は何でも受け入れる」と思われ、どんどん無理を押し付けられる可能性が高まります。
③ 空気を読みすぎて相手に合わせすぎる
人間関係を築いていく上で、周囲の空気を読むことは大切です。
しかし、それが行きすぎると、自分を押し殺してしまい、パワハラのターゲットになりやすくなります。
たとえば、上司の機嫌を損ねたくないあまり、無理な要求にも従ってしまったり、職場の雰囲気に流されて、自分の意見を言えなくなったりしていませんか?
相手に合わせ続けると、やがて「この人は何を言っても大丈夫」と認識され、扱いが雑になっていくこともあります。
④ 自己肯定感が低く、自分を責めがち
自己肯定感が低い人は、パワハラを受けても「自分が悪い」と思い込んでしまう傾向があります。
たとえば、上司から理不尽に怒られたとき、本来なら「おかしい」と思っていい場面でも、「自分がもっと頑張らなかったからだ」と、自分を責めてしまった経験はないでしょうか?
自己肯定感が低いと、相手の理不尽な態度を受け入れ続けてしまい、どんどん状況が悪化していきます。
⑤ 仕事を覚えるスピードが遅い
仕事を覚えるスピードが周りより少し遅いと、それだけでプレッシャーを感じやすくなり、パワハラの対象になってしまうことがあります。
たとえば、新しい業務に慣れるのに時間がかかったとき、「なんでこんなこともできないんだ」と心ない言葉を浴びせられた経験はありませんか?
焦ってミスを繰り返したり、自信を失ったりすると、さらに周囲から攻撃されやすい雰囲気になってしまうのです。
HSPはなぜパワハラされやすい?理由を解説


HSP(ハイリー・センシティブ・パーソン)の人は、繊細で周囲への気遣いに長けている反面、パワハラのターゲットにされやすい傾向があります。
ここでは、まずHSPの特徴を知り、なぜパワハラに巻き込まれやすいのか、そしてどう自分を守ればいいのかをわかりやすく解説します。
HSPの特徴とは?【繊細な感性と気遣い】
HSPとは、音や光、人の感情などに人一倍敏感に反応する特性を持った人のことを指します。
病気ではなく、生まれ持った「気質」です。
HSPの主な特徴は以下の通りです。
- 周囲の空気や人の感情を敏感に察知する
- 小さな変化にもすぐ気づく
- 刺激(音・光・人混みなど)に疲れやすい
- 他人を優先しがちで、自分の意見を後回しにしてしまう
このような繊細な感性と強い気遣いの力は、本来とても素晴らしいものです。
ただ、職場のような厳しい環境では、その優しさが裏目に出てしまうこともあります。
詳細なHSPについての紹介は、こちらの記事を参考にしてみて下さい。


HSPがパワハラされやすい理由
HSPの人は、周囲に合わせる力が強いため、理不尽な扱いにも耐えてしまう傾向があります。
こうした態度は、パワハラをする側に「言い返してこない」「支配しやすい」と思わせるきっかけになります。
たとえば、理不尽な叱責を受けたとき、普通なら



それはおかしい!
と言い返す場面でも、
HSPの人は



自分が悪いのかも。
と考え込んで、結果言い返さず黙ってしまうことがよくあります。
結果として、さらに攻撃がエスカレートし、どんどん立場が弱くなってしまうのです。
自分を守るために知っておくべきこと
HSPの人がパワハラから自分を守るために大切なのは、無理に性格を変えようとすることではありません。
必要なのは、
- 自分がHSPという特性を持っていることを理解する
- 「無理なものは無理」と、距離を取る勇気を持つ
という姿勢です。
優しい自分を否定する必要はありません。
むしろ、その繊細さを大切にできる環境を選ぶことこそが、HSPにとって大切です。
「耐え続けることが正解ではない」
そう心に留めて、自分のペースで少しずつ安心できる場所を探していきましょう。
筆者の実体験|HSPの私がパワハラから逃げた話


初めは「私が悪い」と思い込んでいた
新卒時代、営業職として働いていました。
HSPの私が営業職に苦しんだ話は、こちらの記事で紹介しています。
私がパワハラに悩み始めたとき、まず頭に浮かんだのは



「きっと私が悪いんだ」
という思いでした。
上司から理不尽な叱責を受けても、「もっと努力しなきゃ」「自分に非があるから怒られるんだ」と自分を責め続けていました。
しかし、どれだけ耐えても、どれだけ努力しても、状況は一向に改善しませんでした。
それどころか、上司の態度はエスカレートし、私はますます追い詰められていきました。
今振り返ると、問題は私ではなく相手の理不尽な態度にあったのだと思いますが、当時の私は、それに気づく余裕すらないほど心が疲弊していました。
心身に限界サインが出た【体調不良・抑うつ】
心身の限界は、半年近くで訪れました。
朝起きるのがつらくなり、胃が痛み、仕事のことを考えるだけで気持ちが沈んでいきました。
「自分の人生って何なんだろう」「こんな人生なら生きている意味はないかも」
そんな危ない考えが、当たり前のように頭に浮かぶようになっていたのです。
これは明らかに普通ではない。
そう思い、意を決して心療内科を受診したところ、「うつ状態」と診断され、即座に休職を勧められました。
あのとき、医師に背中を押してもらえなかったら、私は今ここにいなかったかもしれません。
心と体が出してくれる限界サインは、絶対に無視してはいけないと、身をもって痛感しました。
勇気を出して退職を決断した理由
3ヶ月間の休職を経て、私は一度職場に復帰しました。
「環境が少しは変わるかもしれない」と期待していたのです。
1ヶ月も経たないうちに、以前と同じように理不尽な叱責や無視を繰り返され、心はまた壊れかけていました。
このままでは何も変わらない。
自分で動かなければ、自分の人生は変えられない。
そう強く思い、私は退職を決断しました。
最後の最後まで、パワハラ上司は私だけ挨拶を無視したり、皆の前で怒鳴りつけたりしてきました。



「この環境に未来はない」と確信できたので、後悔なく行動できました。
逃げたあとの世界は思ったより平和だった
退職して、新しい環境に身を置きましたが、驚くほど世界が違って見えました。
新しい職場には、私を一人の人間として尊重してくれる上司がいて、仕事に落ち着いて取り組むことができました。
何よりも、「あの職場が世界のすべて」だと思い込んでいた自分に気づき、視野が一気に広がったことが、一番の救いでした。
パワハラに耐える日々の中では想像もできなかったです。
だからこそ、今悩んでいるあなたにも伝えたい。
「逃げたら負け」なんかじゃない。
逃げた先には、ちゃんと自分らしく生きられる場所が待っています。
パワハラから逃げるときに知っておくべきこと


パワハラに苦しんでいると、「この環境から逃げてもいいのだろうか」と不安になるかもしれません。
しかし、結論から言えば、あなたの心と体を守るために「逃げる」という選択は正しいです。
ここでは、逃げるときに知っておいてほしい大切なことを紹介します。
逃げるのは「弱さ」ではない
「逃げたら負け」と思ってしまう人は少なくありません。
しかし、それは違います。
無理を続けて心や体を壊してしまったら、元も子もありません。
パワハラに耐えることが美徳ではないのです。
たとえば、毎日胃が痛くなったり、夜眠れなくなったりしているのに、「まだ頑張らなきゃ」と思い続けるのは、普通に考えておかしいことです。
別にあなたには、今の場所で壊れる義務なんてないです。
逃げるのは「弱さ」ではないということを忘れないでください。
退職・転職にはサポート制度も活用しよう
逃げたい、辞めたいと思っても、「どうやって動き出せばいいのかわからない」という人も多いでしょう。
そんなときは、一人で抱え込まないでください。
今は、退職をサポートしてくれる制度やサービスもたくさんあります。
たとえば、
・失業保険を活用
→しばらく生活に困らずに次のステップを考える時間が作れます。
・退職代行サービスを使用
→職場に直接言わずにスムーズに辞めることができます。
今では、退職代行モームリ
▶︎退職代行モームリの評判・口コミまとめはこちら
「もう無理かも」と感じたら、このようなサポートに頼ることも一つの手段です。
あなたの負担を少しでも軽くするために、使えるものは積極的に使っていきましょう。
次に選ぶべきは「自分に合う職場」
逃げた後、大切なのは「自分に合った働き方」を選ぶことです。
パワハラが起きにくい環境としては、たとえばこんな特徴があります。
- 少人数のチームで人間関係がシンプル
- リモートワーク中心で、必要以上の人間関係がない
- 上司や同僚が穏やかで、尊重し合う文化がある
在宅可能な仕事はこちらの記事で紹介しています。


HSP気質のある人にとっては、特に
「静かな環境」「干渉されすぎない環境」
が大きな味方になります。
過去私は、パワハラで人生に疲れ切っていますが、現在は静かに自分らしく働いています。
静かに働く方法についてはこちらの記事で紹介しているので、興味があったらご覧ください。
▶︎静かに働く方法はこちら
あなたが落ち着いて力を発揮できる場所は、必ずどこかにあります。
焦らず、少しずつ、自分に合う職場を探していきましょう。
まとめ|自分を責めないで。パワハラは逃げていい


パワハラされやすい特徴に当てはまったとしても、決してあなたが悪いわけではありません。
あなたの優しさや繊細さは、とても素晴らしいものです。
だからこそ、無理に耐え続ける必要はありません。
心や体が限界を感じたなら、素直に逃げていいです。
環境を変えることで、ありのままのあなたを受け入れてくれる場所に出会うことができます。
HSPの方に向いている仕事について紹介をしているので、参考にしてみて下さい。


あなたが、勇気を持って一歩踏み出すきっかけになれば嬉しいです。
今回は以上です。