【HSP】新しい環境に慣れるまでに時間がかかる?HSPの私が感じたこと

【HSP】新しい環境に慣れるまでに時間がかかる?HSPの私が感じたこと

「なんで自分だけ、いつまでも慣れないんだろう…」
「みんなはすぐ打ち解けてるのに、私は居場所がない気がする…」

新しい環境に入ったとき、そんなふうに感じて苦しくなることはありませんか?

この記事では下記について紹介します。

  • HSPは慣れるまでに時間がかかる?
  • HSPの私が新しい職場に慣れるまでに感じたこと
  • HSPが無理なく慣れていくためにできる5つのこと
  • 環境に慣れずに落ち込んだときの3つの心の処方箋
  • そもそも「合わない環境」で頑張っていない?

本記事の著者

本記事の信頼性(内向型)

HSPは、新しい環境に慣れるまでに時間がかかることがよくあります。

それは「気が弱いから」「努力が足りないから」ではなく、生まれ持った感覚の強さが関係しているんです。

この記事では、HSPの特性をわかりやすく解説しつつ、筆者自身の体験談もまじえながら「どうすれば無理なく環境に慣れていけるのか?」を丁寧にご紹介します。

「なかなか新しい環境に慣れない」と不安になっている方に、ぜひ読んでいただきたいです。

目次

HSPは「慣れるまでに時間がかかる」

HSPは「慣れるまでに時間がかかる」

HSPの人は新しい環境に慣れるまで時間がかかってしまうことが多いです。

ここでは、新しい環境に「慣れるまでに時間がかかる」理由を解説していきます。

そもそもHSPとは?【簡単にわかる特徴】

HSPとは、「人一倍、まわりの刺激に敏感に反応しやすい気質」を持つ人のことです。

特別な病気ではなく、生まれ持った性質のひとつです。

HSPは「Highly Sensitive Person(ハイリー・センシティブ・パーソン)」の略で、心理学者エレイン・N・アーロン博士によって提唱された概念です。

全人口の15〜20%に該当すると言われており、珍しいものではありません。

この気質を持つ人は、音・光・人の表情・空気感など、他の人が気づかないような細かい刺激にも反応しやすい特徴があります。

たとえば、同じオフィスにいても、HSPの人は

HSP

「コピー機の音が気になる」
「誰かが不機嫌そうだと落ち着かない」

など、些細なことに敏感になります。

新しい環境に敏感なHSPの脳と心の仕組み

HSPの人は脳の扁桃体(へんとうたい)が敏感な傾向にあると言われています。

扁桃体= 危険や不安を察知するセンサーのような働きをしています。

そのため、新しい場所や人を「危険かもしれない」と感じて警戒してしまうのです。

また、感情を深く処理する脳の仕組みも持っているため、「考えすぎてしまう」傾向も強くあります。

たとえば、新しい職場に入ったとき、

HSP

「この雰囲気で雑談すべき?」
「メールの言い回し、冷たくなかったかな?」

と、1日中いろいろなことを考えてしまうので脳が疲れてしまいます。

HSPが「慣れるまでに時間がかかる」のは、自然な反応なのです。

HSPが特に苦手な「初対面」「変化」「場の空気感」

HSPの人は「初対面の人」「急な変化」「場の空気感」が特に苦手です。

これらは刺激が多く、神経が敏感に反応してしまうからです。

  • 初対面 → 相手の表情・話し方・空気を敏感に読み取ろうとするため、気疲れしやすい。
  • 急な変化 →「予測できないこと」が多く、安心感が持てないため不安になりやすい。
  • 場の空気感 → 共感性が高いので、空気がピリッとしたら自分もそわそわしてしまいます。

HSPの人にとって、新しい人間関係・予測不能な変化・微妙な空気感は非常に大きなストレス源です。

そのため、「環境に慣れる」のに時間がかかるのは、むしろ自然で健全な反応とも言えます。

私が新しい職場に慣れるまでに感じたこと【体験談】

私が新しい職場に慣れるまでに感じたこと【体験談】

新しい環境に飛び込むとき、HSPの私はいつも大きな壁にぶつかります。

ここでは、実際に私が新しい職場に入ったときに感じたリアルな気持ちや体験を紹介します。

同じように悩んでいる方のヒントになれば嬉しいです。

最初の数ヶ月は常に緊張と不安に襲われていた

HSPの私は、初対面の人や慣れない空気に、最初はずっと緊張状態でした。

周囲の雰囲気や人の反応に敏感なため、「うまくやらなきゃ」「変に思われたらどうしよう」と、頭の中が不安でいっぱい。

その結果、心も体も常に緊張してました。

のっぽ

声は小さくなり、挨拶一つにもドキドキです。

新しい環境での最初の数ヶ月は、HSPの方にとって、かなりつらい時間だと思います。

自分だけ馴染めてない気がして毎日つらかった

周りがスムーズに職場に馴染んでいく中で、「自分だけが遅れている」と感じることが一番つらかったです。

HSPの人は周囲と比較してしまい、「自分だけダメなんじゃないか」と思い込みやすい傾向があります。

同期が、先輩たちと話している様子を見て「自分は全然ダメだ」と勝手に落ち込んでいました。

「時間がかかっても大丈夫」と気づいてから変わった

「人にはそれぞれのペースがある」と気づいたとき、心がふっと軽くなりました。

社会では「早く慣れる人=優秀」と思われがちですが、実際には得意なこと・苦手なことは人それぞれです。

HSPの私は、まず「自分はこういう人なんだ」と認めることが大切でした。

歌が得意な人がいれば、運動が苦手な人もいる。

それと同じように、

「人付き合いが得意な人もいれば、ゆっくり馴染んでいく人もいる」

この当たり前のことに気づいた瞬間、「私のままでいい」と初めて思えました。

HSPの人は「慣れるまで時間がかかる自分」を責めやすいですが、「時間がかかっても大丈夫」という視点を持つだけで心が軽くなります。

のっぽ

あなたは、あなたのペースで大丈夫です!

HSPが無理なく慣れていくためにできる5つのこと

HSPが無理なく慣れていくためにできる5つのこと

新しい環境に少しでも安心して慣れていくには、「自分に合ったペース」で過ごす工夫が大切です。

ここでは、HSPの私自身が実践して効果を感じた、5つの具体的な方法をご紹介します。

① 仕事(学校)までのルーティンを決る

毎日のルーティンを決めておくことで、気持ちが落ち着きやすくなります。

また、「今日はどうしよう」と迷う時間が減るだけでも、ストレスはぐっと減ります。

最近はリモートがメインなので出社することも減りましたが、出社時のルーティンはこんな感じです。

STEP
起床
STEP
コーヒーをゆっくり飲んでリラックス
STEP
ブログを書く
STEP
身支度
STEP
会社へ出発
STEP
会社の1駅前で下車
STEP
いつも同じ道を通って散歩しつつ出勤

この「決まった流れ」があることで、リラックス状態で出勤することができます。

新しい環境にいるときこそ、変わらない行動を意識的に取り入れることで、HSPでも心を落ち着かせることができます。

② 小さな「慣れた」を積み重ねていく

小さな「できた」「慣れた」を毎日1つでも増やすことで、自信が少しずつ積み重なります。

いきなり全部に慣れようとするのは無理があります。

HSPはマルチタスクが苦手なので、「1つずつでいい」と割り切ることが重要です。

たとえば、「同じ部署の人に話しかけてみる」だけでOK。

小さな成功を毎日1つ積むだけで、「私にもできた」という自己信頼がじわじわ育っていきます。

③ 無理に馴染もうとせず、少し距離を取る

無理に周囲に合わせようとせず、「少し離れること」も自分を守るために大切です。

HSPはまわりに気を使いすぎて疲れてしまう傾向があるため、「最初から無理に馴染もう」とがんばりすぎると、心のバランスを崩してしまいます。

私も飲み会に誘われることもあったのですが、「すみません。今日はちょっと用事があって」と断ったこともあります。

「距離を取ること」は逃げではなく、自分を守る立派な戦略です。

のっぽ

無理に馴染もうとしなくてもOK!

④ 信頼できる人を1人見つけておく

新しい環境では、信頼できる人が1人いるだけで、不安が大きく減ります。

HSPにとって「誰にも気を許せない環境」は、強いストレスになります。

でも逆に、1人でも味方がいると感じられれば、安心感がまったく違ってくるのです。

のっぽ

私も1人気さくな先輩に話しかけてました。

「話しかけても大丈夫な人がいる」という事実が、日々の安心材料になると思います。

たくさんの人と仲良くなる必要はありませんが、1人の信頼できる人がいるだけで、HSPは環境に慣れやすくなります。

⑤ 自分のペースを守る工夫をする

自分の時間を大切にすることで、心のバランスを保ちやすくなります。

HSPは刺激を受けやすいぶん、こまめな心のリセットが必要です。

私は、昼休みは無理にランチに誘ったり、周囲の輪に入ろうとしたりせず、外のベンチで音楽を聴きながら一人で過ごすことが多いです。

そうすることで午後からの仕事も気持ちよく取り組めます。

職場に慣れるということよりも、まずは自分のペースを大切にして、心地よく働く工夫をしましょう。

環境に慣れずに落ち込んだときの心の処方箋

環境に慣れずに落ち込んだときの心の処方箋

どれだけ対策をしても、「やっぱりまだ馴染めない」「毎日がつらい」と感じてしまう時ってありますよね。

そんなときに、自分を責めすぎず、少し心を軽くするための切り替え方をご紹介します。

比べる対象を「他人」ではなく「過去の自分」にする

人と比べて落ち込むのではなく、「昨日の自分」と比べて少しでも前に進んでいれば、それで十分です。

HSPは他人の様子を敏感に察知するため、つい「〇〇さんはもう馴染んでるのに、私は」と自己否定しがちです。

でも、比べるなら「自分の成長」に目を向けたほうが、心が安定します。

私も、隣の席の同僚がすぐに雑談の輪に溶け込んでいる姿を見て、「なんで自分は話す勇気もないんだろう」と落ち込んでいました。

でもある日、「最近は割としっかり話せてるじゃん」と気づき、少しずつ前向きになれました。

他人と比べるのではなく、「昨日の自分」と比べて、1ミリでも前に進めていたらそれで十分です。

仕事が全てじゃない

仕事はあくまで人生の一部にすぎません。

仕事にうまく慣れないからといって、自分の人生そのものを否定する必要はありません。

多くのHSPは「ちゃんとしなきゃ」と真面目に頑張る傾向があるため、うまくいかないと「自分はダメだ」と極端に考えてしまいます。

でも、会社での評価だけがあなたの価値ではないんです。

プライベートで幸せを感じられる時間や、他の方法で収入を得る選択肢だってあります。

私も、副業でSNSを始めて少しずつ収入が出てきたことで、「会社だけが全てじゃないんだ」と思えるようになりました。

のっぽ

週末に妻とお出かけをしたり、読書をするだけでも、生きてて楽しいと思える瞬間がたくさんあります!

今の仕事でうまくいかないと感じていても、あなたの人生が失敗しているわけではありません。

あなたの価値は揺るがないこと、そして幸せを感じる方法は他にもたくさんあることを忘れないでください。

そもそも「自分に合わない環境」で頑張っていない?

そもそも「自分に合わない環境」で頑張っていない?

「慣れるのが遅い自分が悪い」と思っていませんか?

でも、ちょっと立ち止まって考えてみてください。

本当にその環境は、あなたに合っていますか?

HSPのように刺激に敏感な人にとって、「自分に合わない環境」は、どれだけ努力してもずっとつらいままというケースもあります。

ここではその見極め方と、考え方のヒントをお伝えします。

「慣れればなんとかなる」は本当?

「慣れればなんとかなる」は、すべての人に当てはまる言葉ではありません。

特にHSPは、「環境との相性」が大きく影響します。

HSPは、環境から受ける刺激(音・人間関係・空気感など)に対して、他の人よりも深く反応してしまう性質があります。

なので、合わない環境にずっと身を置き続けると、どれだけ時間が経っても慣れることができず、むしろ心の負担は増える一方です。

私も以前、「石の上にも3年だよ」と先輩に言われて頑張った経験がありました。

でも、数年経っても心が落ち着く気配はなく、出勤前に胃が痛くなったり、朝起きれなくなくなったり…。

それでも「まだ慣れてないだけだ」と思い込んで耐えていましたが、結局最後まで慣れずに、

そのままうつ状態になり退職してしまいました。

うつ状態になった時にもらった、休職診断書

苦手な仕事や合わない環境で努力しても、そもそも辛いだけです。

HSPが合わない職場の特徴とは

HSPは、「音・光・人間関係・ルール」など、さまざまな刺激に敏感ですが、環境によっては、その刺激が強すぎて、心身に負担をかけてしまいます。

以下のような特徴がある職場は、HSPにとってつらく感じやすい傾向があります。

  • 常に忙しく、次から次へと指示が飛んでくる
  • 上司が感情的で、空気がピリピリしている
  • オープンスペースで人の話し声や音が気になる
  • ノルマや数字でガンガン詰められる
  • 飲み会や雑談への参加を暗黙的に求められる
  • 電話が多く、常に気が休まらない
のっぽ

こちらの特徴は、営業時代の私の職場の環境です。笑

HSPの私が、営業職で苦しんだ話はこちらの記事で紹介しています。

「我慢が足りない」のではなく、その場所がHSPにとって刺激が強すぎるだけかもしれません。

私が「ここは違う」と気づいたサイン

「この環境は自分に合ってないかも…」と気づくサインは、意外と身近なところにあります。

HSPは感受性が強いため、心と体が早い段階で危険信号を出してくれます。

でも、それを「自分が弱いせい」と思い込み、見過ごしてしまう人も多いのです。

私が実際に「ここは違う」と気づいたサインは、次のようなものでした。

  • 通勤中に吐き気がする
  • 週末も職場のことが頭から離れず、気持ちが休まらない
  • 仕事終わりはぐったりして、何も楽しめなくなる
  • どんなに睡眠をとっても、朝がしんどい

HSPの心は繊細だからこそ、本音が体に現れやすいです。

のっぽ

無視せず、ちゃんと受け取ってあげてください。

「合う環境を選ぶ」こともHSPにとっては大事

HSPにとって、「自分に合う環境を選ぶ」ことは、本当に大切です。

どんなに能力があっても、合わない環境ではその力を発揮することができません。

逆に、刺激が少なくて安心できる場所では、HSPは本来の力をのびのびと出せるようになります。

私は、在宅で働けるWeb系の職場に転職してから、自分の特性が活きるようになりました。

人と直接会う頻度が減り、静かな環境で集中できるようになったことで、仕事の質も上がり、自信もついてきました。

HSPの強みを発揮するには、「無理に耐える」よりも

「自分に合う場所を選ぶ」

ことが近道です。

自分の居場所は、探せばちゃんとあります。

HSP・内向型に向いている仕事をまとめましたので、参考にしてください。

まとめ|HSPは慣れるまでに時間がかかって当たり前

いかがでしたでしょうか?

今回は、「HSPは新しい環境に慣れるまでに時間がかかる」というテーマについて、私自身の体験を交えながら紹介してきました。

HSPの人は、外からの刺激を受けやすく、人間関係や空気の変化にも敏感です。

だからこそ、新しい環境に飛び込んだときに疲れやすく、「みんなと同じペース」で慣れるのは難しいことも多いはずです。

でもそれは、あなたに「問題がある」からではなく、HSPの方は慎重に時間をかけて慣れていくからです。

ただ、今の環境がどうしてもつらいなら、「変わること」や「離れること」だって立派な選択肢です。

のっぽ

自分のペースで、一歩ずつ「安心できる場所」を作っていければ大丈夫です。

今回の記事があなたの生きるヒントになれば嬉しいです。

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この記事を書いた人

「しずかに、はたらく。」を運営中|Web制作会社勤務|Webマーケター(Web広告・SNS運用)|リモートで働く|自他共に認める内向型・HSP気質|副業で妻と運用しているSNSは総フォロワー10万人|副業の最高月収は15万円

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